現在までに、日本を含む世界約60ヵ国で偽造バイアグラが発見されており、レビトラ、シアリスも同様に偽造医薬品が流通しています。 偽造医薬品は、主にインターネット等の非正規ルートを通じ、多く流通していますが、その正確な実態はわかっていません。 偽造医薬品は専門家でも判別が難しい精巧なものがあり、製造現場は不衛生でその成分には不純物が含まれている場合があり、死亡例を含む、健康被害を招くケースも発生しています。 短期的には問題がなくても、長期服用によりどのような影響があるのかなど、未知の健康被害の可能性もあり、未解決の問題が多く存在します。
インターネット総合調査結果
インターネット流通の55.4%(日本:43.6%、タイ:67.8%)が偽造品という結果になりました。 偽造品の品質にはばらつきがみられ、成分の含有量が承認用量より多い・少ないだけではなく全く含有していないもの、他の成分、複数の不純物が含まれるものが確認されました。 今回の調査により、偽造品の流通実態が改めて明らかになり、こうした背景により患者が被害を被っている現状を踏まえると違法な製造・輸入業者などの取り締まりの強化や偽造品撲滅活動等を通じた早急な対策が必要であることが示唆されました。
インターネットで入手したED薬の約半数が偽造医薬品
本調査から、国内のインターネットで流通しているPDE5阻害薬の55.4%が偽造医薬品であることが判明しました。 調査国別では日本では43.6%、タイでは67.8%が偽造医薬品でした。 薬剤別にみると、シルデナフィル(バイアグラの成分)の57%、バルデナフィル(レビトラの成分)の49%、タダラフィル(シアリスの成分)の60%が偽造医薬品でした。 偽造医薬品の中には、有効成分の含有量が表示と異なるもの、有効成分を含まないものもみられ、健康被害の実態は明らかではないものの、品質の保証はできませんでした。 さらに、偽造医薬品は真正品に極めて類似した 色・形状を有するもの、もあり真正品と直接比較しなければ偽造医薬品と判別するのが困難でした。
インターネット上では「本物である」、または「海外で製造されたジェネリック医薬品である」と欺いて販売されているので インターネットでの入手は特に警戒が必要です。